2008年04月27日

矢井田瞳『colorhythm』

B0012F9BDYcolorhythm
矢井田瞳
青空レコード 2008-03-04

by G-Tools


01. YES 歌詞
02. ハッピースピナー 歌詞
 ※江崎グリコ「Pが導くコラーゲン」CMソング
03. ミラクルワイパー 歌詞
 ※『さんまのまんま』エンディングテーマ
04. ネバーランド行き 歌詞
05. Siren 歌詞 
06. I Love You の 形 歌詞
 ※コナミデジタルエンタテインメント ニンテンドーDS『夢美肌』CMソング
07. 恋バス 〜colorhythm ver.〜 歌詞 
08. ハネユメ 歌詞 
 ※テレビ朝日系ドラマ『ガンジス河でバタフライ』主題歌
09. ドキドキのつぼみ 歌詞
 ※花王「メリット」CMソング
10. 靴音 歌詞
 ※赤い羽根共同募金CMソング
11. 君こそ道しるべ 歌詞 
 ※「マイティア美瞳(ビドー)」CMソング
12. Not Enough 歌詞
13. . 〜period〜 歌詞

太字はシングル曲、はおすすめ曲です。歌詞はUta-Netにリンクしています。]

『IT'S A NEW DAY』以来およそ1年半ぶりとなる、通算7枚目のオリジナルアルバム。



発売されてすぐに買ったのですが、最初に聴いた時は正直言って「買わないでレンタルでよかったかなあ…」と思ったくらい、印象としては“地味”なものでした。
(最初に聴いた環境が車の中だったことも大いに影響していると思われます。)
しかし何度か聴きこむうちに印象が一変。詞・曲・アレンジ・曲順のどれもが丁寧に創られた“とてもいいアルバム”だと実感しています。

まず感じたのが、「ヤイコは本当に幸せなんだろうなあ」ということ。
あまりプライベートなことと作品を結びつけるのも失礼かなあという気もしますが、結婚という大きな節目を迎えたことが影響しているのかなぁという気がします。
間違いなく今作がヤイコ史上ハッピーの度合いが最も高いでしょう。
アルバムタイトルは「color」と「rhythm」を合わせた造語です。
各楽曲に明確なカラーがあり、人間臭いリズムが絡んでくれているからです。
そして、日々の生活がカラフルで、リズミカルであって欲しい、という願いも込めています。
(goo 矢井田瞳スペシャルインタビューより)

まさに上で書かれていることを感じた時、このアルバムを好きになりました。
カラフルなんだけど、それは日常生活に転がっている彩りのようなもの。
そんな幸せの形をたくさん音で伝えてくれる。
これまでにはなかったヤイコの新しい世界がパーッと広がってきました。

サウンド的な感想を書くと、前作『IT'S A NEW DAY』からレコーディング・ツアーを共にしているメンバーが参加しているということで、とても一体感がある音がグッド。
力強いんだけど、さわやかな風を思わせる心地よさがあります。
私はダイヤモンド◆ヘッドプロデュースの頃よりも好きですね。

今回詞についてものすごく変化したなあとおもうところがあります。
それは、一人称に「私(わたし)」や「僕」(M11「君こそ道しるべ」)という言葉を使っていること。
これまでのヤイコは「私(あたし)」というイメージが強かったから、衝撃的でした。

曲について。
アルバムは前半(M6「I Love You の 形」まで)が割とアップテンポな曲、後半(M7「恋バス」以降)がしっとり聴かせる曲という構成ですが、無理なく1枚をすっと聴けます。
昨年のテレビ番組『クリスマスの約束』で披露され話題となった「恋バス」。小田和正もコーラスで参加しており、アルバムの雰囲気にもぴったりのラブソングとなっています。
「I Love You の 形」はシングル発売された時にはサウンドは好きだったものの詞などの雰囲気が今ひとつ好きになれませんでしたが、アルバムを通して聴くと違和感なし。真ん中の位置でいいアクセントになっています。
よくシングルで聴くとイマイチだったのにアルバムで聴くと大化けする曲がありますが、まさにそういう感じ。
“〜らず”という言葉選びのユニークさとテインホイッスルの音もいい味を出しているM4「ネバーランド行き」や、ちょっとおちゃめではしゃいでる感にクスッとするM3「ミラクルワイパー」の明るさ。
ラストのM12「Not Enough」M13「. 〜period〜」の世界観がM1「YES」とつながっているのもお見事。
ヤイコのダークな雰囲気を持った曲が好きな私としては、レゲエを取り入れつつも重い雰囲気を出したM5「Siren」や、本人出演のCMソングで村田昭氏のストリングスが実に良い「君こそ道しるべ」もはずせません。
でもこれまでのようにどっぷりとダークなんじゃなく、その先に光を見いだした、そんな力強さを感じます。
そういえば、M8「ハネユメ」も力強さが見られます。

陽だまりのような温かさや優しさ、信じるものを得た力強さ、そんな雰囲気がたくさん詰まっています。
聴けば聴くほど染みてくる「スルメアルバム」。
じっくりと聴いて欲しい作品です。

 お気に入り度:★★★☆ [10点満点 ★…2点、☆…1点]
 こんな方におすすめ:
 ・生活に潤いが欲しい方。前向きな気持ちになりたい方。
 ・ヤイコ=“ダリダリ”のイメージが強い方。
 ・正直言ってヤイコの音楽は苦手だという方。
posted by みたらしだんご at 15:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月22日

倉木麻衣『ONE LIFE』

B00104CIYQONE LIFE
倉木麻衣
ノーザンミュージック 2007-12-31

by G-Tools

01. One Life 歌詞 
02. I Like it Like that 歌詞
03. one for me 歌詞
04. Born to be Free 歌詞
 ※A3チャンピオンズカップ テーマソング(2007・2008年)
05. 白い雪 歌詞
 ※アニメ『名探偵コナン』エンディングテーマ(2006年12〜2007年4月)
06. Silent love〜open my heart〜 歌詞
  ※『リネージュII ファーストスローン 新たな種族カマエル』イメージソング
07. everything 歌詞
08. Season of love 歌詞
 ※テレビ朝日系列木曜ミステリー『新・京都迷宮案内』主題歌
09. secret roses 歌詞 
10. Wonderland 歌詞 
11. BE WITH U 歌詞
12. Over The Rainbow (Bonus track) 歌詞

太字はシングル曲、はおすすめ曲です。歌詞はUta-Netにリンクしています。]

日々の生活の中、人生を過ごしてゆく中、誰もが持っている大切なもの、守るべきもの、信じるもの。それらを集約した“ONE LIFE”をタイトルに冠した倉木麻衣のニューアルバム。25才になった倉木麻衣の今が詰め込まれた珠玉の12曲。
(公式サイトより一部抜粋)

レーベル移籍後初・通算7作目となるオリジナルアルバム。



前作『DIAMOND WAVE』のレビューで私にしては珍しく厳しい意見を書き、その後は落胆の影響もあってシングルも特に聞かずにいたのですが、あちこちで“原点回帰”と書かれて比較的好意的な感想が多かったので思い切って聴いてみました。
一言で感想を書くなら、「ここ何年か迷走していたのをある程度軌道修正してきた作品」といえるのではないでしょうか。
彼女のデビューアルバムにして最も売れた代表作『Delicious Way』を彷彿とさせるR&Bテイストの曲が多く、編曲も随分落ち着いて聴ける雰囲気になっていますし、彼女の長所が再び引き出されたような気がします。

今作ではデンマーク出身の作曲家Martin Ankelius & Henrik Andersson-Tervald(M1「One Life」)、Radi8(M2「I Like it Like that」)、冬のソナタの主題歌「最初から今まで」を手がけたユ・ヘジュン(M3「one for me」)といった海外の人を含め、Being以外の作家陣起用したことが大きな特徴と言えそうですが、これは○。
彼女に関しては、もはやBeingの作家にこだわらなくてもいい。そう思います。
個人的には作詞も外部にゆだねた作品を見てみたいところですが。
詞といえば、よく聞かれた稚拙さはこのアルバムではそれほど感じられず、「等身大=ノーテンキ・ポジティブ」という図式ではなくなったことにもホッとしました。

それにしても、アルバムタイトルにも使われた「One Life」が特にいいですね。アルバムでは頭ひとつ抜けてます。
CDで聴く前にアルバムのCMで耳にしていましたが、確かにこの曲を使う理由が解ります。
それこそ初期を思わせるキャッチー且つハッとさせるフックを持っているのではないでしょうか。
だけど初期を只なぞっているわけでもなく、倉木麻衣のボーカルに艶を感じるんですよね。
これからが楽しみ、そんな気持ちにさせてくれます。
その他のおすすめ曲は、M9「secret roses」とM10「Wonderland」。
「secret roses」はアレンジや随所に重ねられた揺らめくようなバックボーカルが光る一曲。夢の世界を実に上手く表現しています。
ファンの間では“ヤバいくらいに 温もり欲しい”という歌詞が少なからず話題になっていますが、確かに珍しいですよね。
それだけ積極的な気持ちを包み隠さずに表現したということが彼女の中で画期的なのは間違いありません。
でも、いいんじゃないでしょうか。違和感はなかったですよ。
「Wonderland」は力強いボーカルやバックトラック(特にベースライン)が心地よく、自然と体が動いてしまいます。
ここでも垣間見られる倉木麻衣の成長にも注目。
個人的にはこれをアルバム本編ラストにして欲しかったかな。

ラストに収録されたのが、賛否両論あるであろうカバー曲M12「Over The Rainbow」。
ただ線が細いだけではないボーカルの進化をこの曲で実感したり、ジャジーで大人っぽい雰囲気を持たせたことで彼女の新たな良さを発見しました。次に繋がるヒントを得たという意味で、この曲を収録したことは良かったのではないかなと思います。
ただ注意して欲しいのは、カバー曲を手放しで喜ぶわけではないということ。
CMで流れている「Top of The World」は、15秒ないし30秒耳にする限り平坦で単調なため、あまりいい印象は持っていません。

残念だった点は、アルバム発売前に発表された曲(M6「Silent love〜open my heart〜」、M8「Season of love」を除く)が浮いていること。
特にM4「Born to be Free」、M5「白い雪」がせっかくのいい流れを断ち切ってしまっているような気が。
前者はアジア進出の際にキーとなった曲であったりコンサートで盛り上がる、アップテンポでアルバムのアクセントになる曲という判断、後者は人気アニメのタイアップということで、アルバムを売る上でどうしても収録したかったのでしょう。
しかし「Born to be Free」はクールなアルバムの世界観の中でサンバアレンジが場違いになっているし、「白い雪」と後に続く「Silent love〜open my heart〜」は同じようなウィンターバラードということで思い切りかち合ってしまい、相殺されてしまう感じ。結果としてアルバムにとってはむしろ逆効果になってしまったのではないでしょうか。
いいシングルや既発曲がアルバムの中でもいい働きをするとは限らない。
このアルバムの内容だったら思い切って未収録にするという英断を下して欲しかったです。
M11「BE WITH U」も、実質アルバムのラストを飾る曲の割には、アレンジと以前のひたすらポジティブシンキングを彷彿とさせる歌詞が軽いんですよね。どうにも座りが悪いのが気になりました。

あとは曲のバリエーションをもう少し増やして欲しいこと。同じような曲調で特に後半は少々ダレるので。
キャッチーというか、ガツンとくるような必殺曲が欲しかったこと。悪くないんだけど引っかかりが弱い。
せっかくボーカルがいい感じになってますから、作家陣の更なる奮起を求めてしまいます。

2月に発売されたシングルにも同じ印象を持ったのですが、ジャケ写の顔色が悪すぎませんか?
このアルバムではクールなイメージでああいうメイクにしたのかなあと想像しましたが、クールと不気味は別物です。
ケバいとか無駄にお色気路線に走るという意味ではない大人っぽさを強調したメイクをするなど、もうちょっと購買意欲が湧くものを追求した方がいいかなあと思います。


バランスの悪さだったり、まだまだ粗が目立つ点もありますが、歌謡ポップス路線に嫌気がさして倉木麻衣の音楽から離れていった人にぜひ聴いて欲しい作品です。

 お気に入り度:★★★ [10点満点 ★…2点、☆…1点]
 こんな方におすすめ:
 ・1stアルバム『Delicious Way』が好きな方
 ・倉木麻衣のボーカルを堪能したい方
posted by みたらしだんご at 10:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月08日

倉木麻衣『DIAMOND WAVE』

B000GFM9V2DIAMOND WAVE
倉木麻衣
GIZA studio 2006-08-01

by G-Tools
 
01.Diamond Wave
 ※日本テレビ系『SPORTSうるぐす』2006年6月〜7月度テーマソング
02.Ready for love
03.ベスト・オブ・ヒーロー 
 ※TBS系ドラマ『ガチバカ』主題歌
04.Juliet 
05.Growing of my heart
 ※アニメ『名探偵コナン』オープニングテーマ(2005年10〜12月)
06.会いたくて...
07.ホログラム
08.State of mind
 ※テレビ東京系『JAPAN COUNTDOWN』2006年9月オープニングテーマ
09.今 君とここに 
10.Cherish the day
11.Voice of Safest Place

太字はシングル曲、はおすすめ曲です。]

前作から11か月ぶりに発売された通算6枚目となるオリジナルアルバム。


久々に地元の図書館に行ったらあったので取りあえず借りてみました。無料だし。

率直に感想を書くと、「悪くはないんだけど、そこはかとなく漂う“やっつけ”な雰囲気が勝ってしまう1枚」
何というのか「もっと時間をかけて丁寧に創ればいいのに」と音楽素人の私でも強く感じてしまいます。
仮にもGIZAの看板歌手なのに、どうしてこうなっちゃうんだろう…。

最も気になったのは編曲の安っぽさ。酷すぎるでしょ、これ。
しかもシングル曲の編曲が特に気になるんです。アルバムの顔になる曲がそろってまずいってのも恐ろしいですが。
アルバムタイトルにも使われ(大文字表記ですが)先行シングルとなったM1「Diamond Wave」。テレビで耳にして倉木麻衣らしいさわやかな夏ソングといった印象なんですが、とにかく打ち込みの音がダメ。あの音1つで途端にチープさが全面に。
ドラマ主題歌となったM3「ベスト・オブ・ヒーロー」も安っぽいのに妙にうるさい音が苦手です。
シングル曲ではコナンのタイアップで使われたM5「Growing of my heart」が最もまともと言えるんじゃないかと思いますが、しかしこれもなんか引っかかりがないというか。ただ疾走感があっても物足りないという感想になってしまうんですよね。
ここ何年かの彼女の作品に関してはあちこちの音楽レビューを読んで「そうなんだ」程度に頭に入っていたのですが、あちこちで目にした歌詞の稚拙さより私はこの編曲のチープさが彼女の作品をつまらなくさせている最大の原因じゃないかとアルバムを聴いて実感しました。確かに詞もポジティブシンキング一辺倒な感じ(近作のシングルは特に)がつまらないですけどね。もっとひねって欲しいという意見はごもっともです。
倉木麻衣という歌手は、例えて言うなら“無味無臭”。1度耳にしたら絶対に忘れないほどの癖の強さも、圧倒的な歌唱力も持ち合わせているわけではない(非常に失礼かとは思いますが)。声に癖がない分だけ楽曲そのものの力にも左右されやすいわけで、今作では思いっきり悪い方向に足を引っ張られたようなイメージが強いです。
このアルバムではいろいろなチャレンジが見られますが、それももうひとつというか。
レゲエ調の曲でラップを披露したM2「Ready for love」、百人一首の句を用いた歌詞がユニークなM8「State of mind」、一人多重録音で作品を締めるM11「Voice of Safest Place」。
正直言って「Ready for love」、M10「Cherish the day」のラップはあまり良いとは思えなかったけれど、それ以外は悪くないが残念ながら私のお気に入りにはならず。
彼女の持ち味でもあるはずの癖のなさが裏目に出てるような、何とも惜しい感じなんですよね、どれも。

そんな中で気に入ったのがM4「Juliet」M9「今 君とここに」。
彼女の透明感ある声が切なさを一層強くさせます。特に初期の作品が好きな方ならきっと気にいるんじゃないでしょうか。
やっぱりこういう曲が彼女には似合うと思うなあ。

昨年末のシングル「白い雪」が久々に彼女らしい魅力を垣間見せる作品だったと思うので、そういう流れが続くといいのですが。またいい曲を聴かせて欲しいですね。

 お気に入り度:★☆ [10点満点 ★…2点、☆…1点]
posted by みたらしだんご at 17:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月03日

とりあえずレビュー/2007年1月編

今まで簡易レビューというものをほとんど書いてこなかったのですが、今年こそ更新頻度アップを目指すぞ!とやる気満々なので、この度本格的に簡易レビューを始めることにしました。
これで途中まで下書きしたものもボツにならずに済む(ホッ)。
1月はあまり購入もレンタルもしなかったなー。


B000KJTKO8Man and Woman
CHAGE and ASKA
ユニバーサル・シグマ 2007-01-10

by G-Tools
 
B000KJTKOIHere&There
CHAGE and ASKA
ユニバーサル・シグマ 2007-01-10

by G-Tools
 
C&A実に5年振りとなるオリジナルアルバム『DOUBLE』からの先行シングル。2作品とも各3万枚の初回限定生産盤。
「Man and Woman」は、初めて聴いた時「また難解な曲をシングルにしたもんだな」という印象が強かったです。
出だしは英語詞だし、メロディもなんか掴みづらいし。いわゆる“売れ線”じゃない。
それが、昨年末の『Point Green Live 2006』を境にして印象が一気にアップ。
というのも、あのライブイベントの主題であった地球温暖化問題を最も端的に、そしてC&Aらしく伝える言葉がこの歌にあったからです。
いつの日か生まれてくる 自分のために

愛を守ろう 愛で守ろう

歌が持つ言葉の重さ。決して仰々しく大げさに聴き手に伝えようとしているわけではないのにすんなりと自分の中に入ってきて、心を捉えるその力は日を追うごとに大きくなってきました。ASKAの世界にはいつもハッとさせられるし、その深さには毎度感服させられます、ホントに。
個人的にはこちらの歌の方が好きです。こればっかりリピート聴きしています。
「Here & There」も最初に聴いた時は地味な印象でしたが、『Not at all』以降高め安定しているCHAGEの好調さが垣間見えること、そして久しぶりにかつてのC&Aらしいハモリを思う存分堪能できたという満足感が。ゆったりしたテンポが心地よいです。
カップリング曲となったリミックスバージョンは「Here & There」の方が好きだなあ。あのCHAKAがボーカル参加しているのが意外でしたが、これはナイス人選だったと思います。

ただしこの2枚のシングル、納得いかない部分がありまして。
カップリング曲がシングル曲の別バージョン(といってもC&Aのボーカル無しのリミックス)という時点で、2枚にせず1枚4曲入りのシングルにすべきだったのではないでしょうか。
歌詞カードもそれほど紙質にこだわって高級感を出しているわけではないし(というよりかなりペラペラだな…)、2週間後に2曲とも収録されたアルバム発売とPV集発売が控えている時にファンに2000円出せってのも酷じゃないですか。言葉は悪いがまさに“ぼったくり”商法丸出し。この点が非常に残念です。
曲自体はかなり良いですし、ジャケ写も気に入っているだけにあんまりマイナスな意見は書きたくないのも本音ですが、これは書かなきゃダメでしょ、ね。
まあ、それは置いておいても『DOUBLE』を聴く限りでも今のC&Aを知るのに分かりやすい2曲ではないでしょうか。


B000K2VG1KHIROMI
柴田淳
ビクターエンタテインメント 2007-01-11

by G-Tools
 
本当にこの人は未練とか嫉妬とか、人間の深いところにあって隠したくなるような感情をサラッと表現するのが上手いな〜。
音は「紅蓮の月」に比べると随分軽やかで、サビを試聴した時にはタイトルがアルファベット表記だったこともあって「NEWしばじゅんか??」と思わせるものがありましたが、詞はいつものように痛かったです。
「好きで好きでたまらないあの人が二股かけてた…」という状況を想像してみて下さい。ね、修羅場でしょう?こういう時の心の揺れ動きがホントに絶妙に描かれているわけですよ。すごいよしばじゅん。
彼女の作品には“僕”という一人称がよく使われますが、この詞でも健在です。ただし、歌の主人公は“私”。この曲での“僕”の使われ方も上手いと思うわぁ。
この曲でめでたくオリコン初登場5位と自己最高位を更新。新作アルバム『月夜の雨』も楽しみです。
posted by みたらしだんご at 22:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月04日

平井堅『Ken Hirai 10th Anniversary Complete Single Collection '95-'05 “歌バカ”』

平井堅
『Ken Hirai 10th Anniversary Complete Single Collection '95-'05 “歌バカ”』

Ken Hirai 10th Anniversary Complete Single Collection '95-'05 歌バカ (初回生産限定盤)(DVD付) 
2005年11月23日発売 DFCL-1330〜1332
デフスターレコーズ(SME) 4200円

【Disc1】
1.Precious Junk 2.片方ずつのイヤフォン 3.横顔 4.ドシャブリ
5.Stay With Me 6.HEAT UP 7.Love Love Love 8.楽園
9.why 10.LOVE OR LUST 11.even if
【Disc2】
1.Miracles 2.KISS OF LIFE
3.Missin' you 〜It will break my heart〜 4.Strawberry Sex
5.大きな古時計 6.Ring 7.LIFE is... 〜another story〜
8.style 9.瞳をとじて 10.キミはともだち
11.思いがかさなるその前に… 12.POP STAR


先日、オリコンが2006年上半期のヒットチャート速報を発表しました。
音楽好きの皆様なら既にご存じかと思いますが、オリコンの年間集計期間は前年の12月から当年11月までとなっています。故に、今回のチャートは2005年12/5付から2006年5/29付までのチャート集計結果であることを改めて付け加えておきます。
今回はアルバムチャートで1位となった平井堅のベストアルバムについての感想を。
2006年上半期のヒットチャート速報についてはこちらを参照のこと。※オリコンブログを利用していないのでトラックバックできませんでした。この仕様ってあんまりブログとしての機能を果たしてないんじゃないかと思わず愚痴。

発売時にこのアルバムがなぜ大ヒットとなったのかを多くの方も書いていたので、今更この時期に書かなくても…という雰囲気でもありますが、私も思わず買ってしまったのでこの機会にちょっと書いておきたいなあと思います。
このベストがこれだけ売れたのは、出し惜しみすることなくまさに“ベスト”な内容であったこと、これに尽きます。
1.「楽園」でブレイクする以前の楽曲も削ることなく収録。
2.ベストアルバム発売直前にシングル発売された「POP STAR」も収録。
これに関してはベスト発売を告知したばかりの頃には収録予定になっておらず、あくまで“急遽収録決定!”発表という形を取りました。シングルの売れ行きもあるのではじめから収録決定していたけれど敢えてそうしたのでしょうけど。
3.初回限定盤には全シングル曲のPVを収録したDVDもつけました。

この太っ腹な3つの要因は結果としてダブルミリオン達成・2006年上半期ナンバー1ヒットという結果をもたらしました。
事実、私も当初はレンタルで済ませようと思っていましたが、2と3の要因ですっかり買う気になった口です。
今思い返してみると、「POP STAR」のPV需要ってのも結構あっただろうなあと改めて思います。そう言えば大泉洋ちゃんも日記で『歌バカ』を買って「POP STAR」のPV見てる…なんて書いてましたっけ。ちょうど忘年会シーズン直前で、あの振りを覚えようなんて思っていた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
そう考えると、2004年の「瞳をとじて」のヒットを受けてのベスト発売にしなくて結果的によかっただろうなあと。

また、スピッツのベストのようにDISC1、2をそれぞれ別作品として発売してしまったら2枚目の方ばかりに売上が集中してしまっただろうし、でも「楽園」がない…といった不満が絶対出たでしょう。発売順にこだわらず新旧の楽曲を2枚に振り分けて発売したとしても、きっと不満はあったはず。少々値段が高くなっても2枚組のベストとして発売したのは正解だったのではないでしょうか。
2枚組にしたことによって、逆に売れなかった時期の楽曲もクローズアップされ、今の人気につながる魅力が既にあったことを再認識させてくれました。個人的には改めて「Precious Junk」「片方ずつのイヤフォン」を聴けたのはうれしいですし、その2曲以降「Love Love Love」までの知らなかった曲を聴けたことにも満足です。
私は平井堅のファンというわけではないのですが、そんな一般リスナーとしては収録内容をシングル曲に限定し、発売順に収録したということが、この作品を手に取りやすくする結果につながったと感じています。
発売時期が冬のボーナス支給時期に合わせられていたのもお見事。このベストは先の理由とも合わせてデフスター(ソニー)の戦略勝ちです。

この先も平井堅入門に最適な作品として着実に売上が伸びるでしょうね、きっと。
まだ今なら初回限定盤が入手できそうなので、手にしていない方には断然初回盤をおすすめしたいです。買いですよ、買い。

※ベスト発売後の第一弾シングルがもうすぐ発売されます。
B000FJA9K2バイマイメロディー
平井堅
DefSTAR RECORDS 2006-06-13

by G-Tools
 
posted by みたらしだんご at 00:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月08日

2005年上半期のまとめのようなもの(作品編)

既に8月も1週間を過ぎてしまった頃になって今さら…な雰囲気がプンプンしているのですが、書くと決めたので書きます。まずは作品編。
自分の中では結構レンタルした作品も多かったりして、昨年までに比べると積極的にあれこれ聴こうという姿勢が見えたような気もするのですが、それがイマイチ実を結んでいないというか…。要は録音したけど聴いてないというものも多かったりします。これらのものについては今後ちゃんと聴いてみる予定ではあるのですがねぇ。(しばじゅん・SAYAKA・より子・熊木杏里などなど)
最近やっとサンボマスターのアルバムを聴いたのですが、結構好きかも知れない。でもまだ聴き込んでいないので、上半期の感想に書くまでには到らず、だったりします。小田和正ももっと聴き込みたいな。すみません、こんなんで。
これを書いている現在で気に入った作品でも書いていきますか。

●ウルフルズ「暴れだす」
暴れだす/大丈夫
詳しい感想は口笛−の2/18分を参考に。真っ直ぐであったかいトータスのボーカルに涙。

●フジファブリック「銀河」
銀河
スーパーで最初に聞いた時のあの衝撃。すぐに調べてレンタルしました。擬音の使い方が何とも独特です。あのボーカルといい、イントロからサビ前のギター、サビのドラムなど疾走感のある音といい、耳から離れないあの魔力は何なんだろう。面白いですよね。
アルバムもなかなかよかったし、遅ればせながら私の中でも要注目です。

●河口恭吾「夢の真ん中」
夢の真ん中/胸の言葉
 サヨナラをくりかえして僕らは さがしてたものを見失う
どこまでも救いようがない歌の世界観。この人、こういう歌も書けるんじゃないか。なんとなく「桜」がヒットした一発屋というレッテルが貼られつつありますが、この歌はよくリピート聴きします。これは売上的に“不発”と片付けてしまうには惜しい、そんな一曲。

●aiko『夢の中のまっすぐな道』
夢の中のまっすぐな道
2005年上半期に発売されたアルバムの中でたぶん一番よく聴いたのがこれ。
今までの作品よりもより複雑さが増したメロディー。これまでの作品に比べると少々地味かも知れないけれど、味わい深さは増していると思います。一曲目からキラーチューン「青い光」ですから、もうたまりません。「三国駅」ももちろん好きです。なぜかこれを聴くと鼻の奥がツーンとしてくるような気がします。寒い季節を思い出すからなのか、それとも歌詞に反応しているのか。

●speaklow「four way catdoor」
西沢サトシの実質的なソロデビュー作。rough laughの時に比べると随分デジポップといった感じですが、それほど違和感もなく心地よいです。暑い夏にこれを聴いてクールダウンするのがぴったり。
同じフレーズが繰り返されながら不思議な世界を作り出す「Child Philosophy」、ちょいとボサノバ風の「フィッシュ・マウス・ネビュラ」が特に気に入っています。まだ買ってない人はタワレコへ急ぎ駆け込め!

今のところのお気に入りはこんな感じです。
ライブ編にも取りかからなくては。
posted by みたらしだんご at 05:13 | Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月07日

鳳山雅姫「あたしを見つけて」〜“強さ”で描く“弱さ”

B0009OA5MUあたしを見つけて
鳳山雅姫
コロムビアミュージックエンタテインメント 2005-06-22

by G-Tools
 

01.あたしを見つけて ☆
 ※フジテレビ系「ウチくる!?」2005年6〜7月エンディングテーマ
 作詞:toriyama 作曲:川江美奈子 編曲:武部聡志
02.このままここで ☆
 作詞:toriyama 作曲:藤井万利子 編曲:坂本昌之
03.読む詩「あたしを見つけて」
 作詞:toriyama

[☆はおすすめ曲です。]

独特な世界を紡ぎ出す歌手であり詩人、鳳山雅姫<トリヤマ マサキ>。この度メジャー復帰作となるシングルを発売。


彼女を知ったのは何年も前、詩集『きゅうくつな花』があるスポーツ新聞の芸能欄で大きく取り上げられていたのがきっかけでした。妙にその記事が気になって詩集を購入。それ以降、インディーズでの活動中も動向が気になる歌手の一人でした。変な話ですが、気になる割にはワーナー時代のCDをちょっと聴いていたのとポエトリーリーディングのCDを1枚持っているだけで、彼女の歌をものすごく聴き込んでいるというわけではありません。
今回はメジャーレーベルであるドリーミュージックからのシングル発売ということで、レンタルしてきました。

まずはM1「あたしを見つけて」から。
 あなたの心に居たい 誰かのすきまに居たい
この曲のテーマであろう一節が歌と朗読のダブル攻撃でのっけから迫ってきます。この“朗読”を歌に取り入れたことによって、最も伝えたいことがくっきり輪郭を帯び、聴く側にはよりリアルな感情として届いていると思います。詩の朗読にも力を入れている彼女らしい表現です。彼女の活動を知らない人には特にインパクトあるイントロですよね。この他、最後も音を止めてセリフのような一言で締められるといった感じで随所に使われる、うたの一部分としての朗読は、聴き手に強い印象を残すという意味でも効果があるでしょう。
詞は特に難しい表現を使うでもないのですが、強がる気持ちを書くことによって見せる人の弱さみたいなものが上手く出ています。
 忘れたいよ/あなたがとれない/見つけ出して/匂いがとれない
サビでこれらの言葉を繰り返すことによって“あたし”の本音を強調しているのですが、この使い方も詞を聴き手(読み手)に伝える表現として効果的です。なお、この本音部分は敢えて性別で括ると非常に女性らしさが現れている感情表現だと思います。とってもリアルな本音がここに。
作曲は只今ドリーミュージックで売り出し中の川江美奈子。武部聡志のちょっと異国情緒が感じられるアレンジも功を奏して、“あたし”の孤独感がクローズアップされています。詞と上手く合致したいい世界観が作られているのではないかと。
ちなみにM3はタイトル通り、M1と同じ詩を朗読しているのですが、同じひとつの詩がどんな風に聞こえてくるのか、感情の捉え方がどう異なってくるのかなど、比較してみると面白いです。この”読む詩”も収録されているのは、ファンにとってはうれしいところです。ちなみにバックのピアノ演奏は坂本昌之。

次にM2「このままここで」について。
M1がトリマサを代表するような一曲だとすれば、こちらは新しい可能性を感じさせる穏やかさにあふれた一曲。
これは詞より曲の演奏にまず耳が意識して見事にはまったのですが、それもそのはず。
 ピアノ:坂本昌之、ギター:古川昌義、ベース:高水健司、ドラム:青山純、
 ストリングス:弦一徹カルテット
なんだよ、これってほぼ徳永氏のレコーディング&ツアーメンバーじゃん。どうりで好きなわけだ(笑)。それにしても豪華ですよね、このメンバー。すげー。
でも、歌が演奏に埋もれてしまってないのはいいですよ。決して負けてはいない。彼女の歌はすごく上手いと聞かれればそうじゃないかも知れないけれど、落ち着いた低めの声が心地よかったり、自分なりに表現するということにすごくこだわっているのがいい。今のままでいい、というわけじゃないが、そういう姿勢がいいじゃないか、と思わせてくれます。私の中ではこういう曲も歌えるのかーと新発見でした。もしかしたら前からこういう歌も歌っていたのでしょうか?この辺は私の知識不足です。やっぱりインディーズで発売された1stアルバムもちゃんと聴かないといかんですね。

彼女の何が好きかというと、一言で言うとたくましさ。強がる気持ち、媚びない気持ちを前面に押し出しつつ、その裏にある弱さや脆さ・痛みが全開な詩が印象に残りやすいのですが、根本に流れているのは貪欲なまでに表現者として前に進もうとする姿勢。決してただではへこたれなさそうっていうか。作品を見たり公式サイトを見たり過去の活動履歴をチェックしていると、彼女自身がそういう人なんだろうなと感じることが多いのです。歌声も弱々しくないじゃないですか。タフに感じませんか?
表現者として、トリマサにはかなり期待しています。ドリーミュージックの制作チームともかなり相性が良さそうですし、今後の活動が楽しみです。
彼女をもっとよく知りたい方は以下のサイトも要チェック。

鳳山雅姫 -OFFICIAL WEB SITE-
BARKS 鳳山雅姫「あたしを見つけて」インタビュー

上で挙げた詩集についても一応宣伝。入手はかなり難しそうですが、興味を抱いた方は時間がかかっても手に入れるのを推奨。
4901142550きゅうくつな花
鳳山 雅姫
アーティストハウス 2001-05

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2005年06月21日

永井真理子『ゴールデン☆ベスト』

ゴールデン☆ベスト 永井真理子
永井真理子『ゴールデン☆ベスト』
2005年4月20日発売 BVCK-38106 BMGファンハウス 1980円
1.ミラクル・ガール 2.White Communication -新しい絆- 3.やさしくなりたい
4.自分についた嘘 5.私の中の勇気 6.瞳・元気 7.Ready Steady Go! 8.23才
9.泣きたい日もある 10.ハートをWASH! 11.ロンリイザウルス 12.Fight! 13.Chu-Chu
14.KISS ME 15.Change 16.Oh,ムーンライト 17.Keep On "Keeping On" 18.ZUTTO

レコード会社(ソニー・ミュージック、東芝EMI、日本クラウン、ユニバーサルミュージック、フォーライフ ミュージック)共同企画のお手ごろ価格なベスト盤シリーズから永井真理子のベストが発売。最も人気があった1990年前後を中心にファンハウス所属時代の楽曲を収録。


まずはBMG、やっちゃいましたね。
永井真理子という歌手は異様にベストアルバムが多い歌手だと思うのですが(これを書いている時点でオリジナルアルバムが13枚なのに対して今作含めベストが8枚)、また代わり映えのしないものを出したもんですねぇと、一言言いたくなります。
初めてこの作品が発売されると知った時、ちょっと期待しました。今まで1枚も網羅されていない東芝EMI所属時代の楽曲も収録されるのではないかと。といってもそれほど売れたわけでもないから「真夏のイヴ」くらいしかアピールできる曲はないかも知れません。それでも何曲か収録されるだけで少なくとも私自身の印象は変わってきましたよ。けれども期待した自分が馬鹿でしたという感じでしょうか。まあ、今回のベストアルバムは彼女の既発ベストの多くと同様、レコード会社主導で発売された、私が呼ぶところの“勝手ベスト”ですから、所詮そんなものなのかも知れません。でも他の歌手で発売されたところと違うメーカーの楽曲を収録しているものもあるし、本人監修でないならせめてそれくらいは実現して欲しかったです。東芝も企画に参加しているんだし不可能じゃないんじゃなかろうかと素人考えで書いてみます。上に書いた批判は過去のアルバムを既に持っているからこそでしょうか。そんな訳で購入には到らず。収録曲は全て持ってるもん。
ではなぜわざわざレンタルショップにリクエストを出したのか?それは『口笛〜』でも書いたように、彼女のレンタル在庫が1枚も無かったからです。以前よく聴いていた音楽を「懐かしいなあ」などといった、あるきっかけからまた聴いてみようかなという気持ちになった時、また聴けるための接点はひとつでも多い方がいいですから。さすがに90年代初頭のガールポップの牽引者という印象があるのに何にも置いてないと寂しいもんですし。私もここ1年くらいで懐かしさからCDを引っぱり出してきたので、こういう思いで彼女の音楽を聴く人が多そうだな、という気がしたのもあります。

あらら、かんそうぶんでもない愚痴っぽいものになってしまいました(汗)。そろそろいつもの調子に戻ろう。
既発ベストとの比較で目新しさを感じるのは、デビュー曲のM16が収録されているということでしょうか。収録曲は『OPEN ZOO』以前の“元気印”がトレードマークだった時の作品がほとんどです。でもジャケ写は廣田コージとコンビを組んでからのものではないですか。違っていたら訂正コメントを。
それにしても、改めて実感したことですがアレンジがなんとも。リアルタイムで聴いていた当時からどこか古臭さを感じていましたが、今聴くと一層厳しいものが…。M2なんてあのイントロじゃ曲を提供した元春さんも泣くよな。アレンジまで担当して欲しかったですよ、本当に。この微妙な古臭さが、なぜか木村カエラとダブります。

彼女のCDを新たに買ってみようかなという方にとっては、新品を扱うCDショップでの取扱店増加が期待できるのは大きな利点です。既発のベスト盤を新品在庫で置く店は都内有名店でも見かけることはないに等しい状態でしたし、たとえ在庫が無くても今作の発売で注文して取り寄せしやすい状況になったわけです。(ただし永井真理子のアルバムはベスト・オリジナル問わず人気がある頃のものは中古でよければすぐに見つかります。あくまで中古ということになりますが。)
購入には到らなかったものの、実際借りてみると、このベストは新たにリマスタリングされているようでその点に関してはいいと思いました。収録曲も一般的に代表曲とされるものはもれなく入っているので、入門編としてはおすすめできる1枚です。
以前ファンだった方は久しぶりに、90年代のガールポップブームを知らない方は怖いもの見たさじゃなくて聴きたさ(笑)の心境で、彼女の歌を聴いてみるのはいかがですか。
posted by みたらしだんご at 22:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月31日

GOING UNDER GROUND「STAND BY ME」〜永久不変な“青春”

STAND BY ME
2005年5月18日発売 VICL-35820 ビクターエンタテインメント 1050円
1.STAND BY ME ※三ツ矢サイダーオリジナルCMソング
2.ムサシノ天使の詩
2曲とも作詞・作曲:松本素生

埼玉県出身の五人組バンドGOING UNDER GROUNDの新曲は、三ツ矢サイダーのCMソングとして大量オンエア中。“胸キュンロック”の王道を走るこの曲で彼らの知名度アップも間違いなし。


初めてテレビCMでこの曲を聴いた時、ついにゴーイングが売れるのか!?という期待を存分に抱いたのは言うまでもありません。ジャケットにもあるサビの詞
 ハートの奥に降る雨 抱いて僕らは旅に出る
この一言があまりにも心鷲づかみ状態なフレーズであり、メロディと合わせて三ツ矢サイダーのCMイメージにぴったりだったからです。ちなみに、私が持っている三ツ矢サイダーのCMイメージというのは、“思春期”“青春”“さわやかさ”といったもので、痛みや切なさを伴いながらもキラキラ光って見える世界がなぜか浮かんできます。これは10年以上前に使われたKANの「まゆみ」によって形作られた部分も大きいかと思います。それはともかく、やっとCD発売されたのでレンタルしてきました。(すみません、買えなくて…)
一曲まるごと聴いてみると、特に後半はCMで使われているサビまでが長すぎて少々ダレる気がしました。初聴時だと特にそう感じます。が、詞に注目して何度も聴いていると、あまり気にならなくなってきました。というのも、全編にわたり青春真っ只中な内容なんですが、表現がきれいで上手いんですよね。文学的というか。その世界に引き込まれていくからかも知れません。さすが松本素生、ソングライティングの才能がここでも垣間見られます。最近の作品は聴いていなかったのですが、初期の作品を聴いた時にそういうことを思ったんですよ。今年出たアルバムを聴いてみたくなりました。彼の風貌はメガネをかけた林家こぶ平(改め正蔵)といった感じなんですが(失礼!)、ついつい自分の中で定着していた“こぶ平バンド”って呼ぶのはいい加減に止めよう…。
この歌の最も好きなところは、いろいろ思うことがありながら“今”を生きようという姿勢が貫かれていること。決して諦めるんじゃない。
 今を生きるんだね君はいないけれど
 そばに君がいる気がした

そんな力強さがまるでサイダーの泡の如く疾走感溢れるアレンジで彩られていくのがさわやかさを一層際だたせています。ただセンチメンタルじゃないってのがいいですよね〜。
PVはある女子フットサルチームのドキュメントになっていて、まさにスポ根ものでこれも青春ど真ん中な雰囲気が。彼らの公式サイトで視聴することが出来ます。
posted by みたらしだんご at 12:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月12日

トンガリキッズ「トンガリキッズ1」〜企画勝ちの一曲

トンガリキッズ I
トンガリキッズ「トンガリキッズ1」
2005年3月16日発売 TKCA-2855 徳間ジャパン 1050円
1.B-DASH(Ver.HANAGOE) 2.MEGANE(Ver.HANAGOE) 
3.B-DASH(Ver.HANAGOE) Instrumental 4.MEGANE(Ver.HANAGOE) Instrumental

正体不明(?)のテクノユニットが送る話題沸騰中のシングル。「B-DASH」はかの『スーパーマリオブラザーズ』をサンプリングしていて、ファミコン世代なら一度聞いたら忘れられないこと間違いなし。


私も例に漏れず、スーパーかレンタルショップかどこかで「B-DASH」を一度聞いたら気になってしようがなくなりました。遅くなりましたがようやくレンタル。
これねえ、ある世代限定とはいえ売れて当然ですよ。だってあの曲が流れてきたら反応するもん。私はファミコン持ってなかったけどさすがに知ってます。持ってない私でさえ気になるんだから、散々遊んだ人にとってはかなりツボに入る一曲でしょう。歌詞もあー分かる分かるって部分もあるしなあ。インパクト勝負の企画ものとしては大成功ですよ。かつては岡本真夜(現在はavexに移籍)・ジブリ頼みだった徳間ジャパンもようやくヒットが出たと言うところでしょうか。(一発当てた時の三木道三も徳間だったか)
曲自体は、それほど入れ込んでファミコンで遊べなかった私としては、面白いけれどスーパーベルズほど笑えませんでした。実はスーパーベルズが今でもこっそり好きで、そのため次に買う携帯も某社にしようと思ってますから、その辺はまあ仕方がないか。それは置いておいて、思わず当時を振り返ってしまいます。もう一ゲームの域を超えて時代の象徴と化したファミコンBGM、懐かしさでいっぱいです。ファミコンゲームのBGMが聞きたくなってきた。特にゼビウス。
歌の中ではもぉー!ちょっとお母さん(お父さん)の言い回しが好きです。あの部分は妙に感情がこもっていて笑えるねえ。
カップリングの「MEGANE」もなかなか。これはインストバージョンの方が好みです。そっちの方が最後のメッガッネ〜メッガッネ〜のバカバカしさがより引き立つ気がするので。
このシングル、曲だけではなくジャケットや歌詞カード、CD盤面、果ては帯まで(ちゃんと裏も見ましょう!)隅から隅まで遊び心満点なのがいいですね、楽しいです。

最後に、このシングルを借りて最も笑ったのが、メンバー名のハニホーヘニハー
だった私って…。覚えてます?ハニホーヘニハー。あのCM好きだったなあ。
posted by みたらしだんご at 16:29 | Comment(1) | TrackBack(1) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クレイジーケンバンド「タイガー&ドラゴン」〜CKBの濃厚な歌世界

タイガー&ドラゴン
クレイジーケンバンド「タイガー&ドラゴン」
2005年4月27日発売 BSCL-35020 サブスタンス/ビクター 999円
1.タイガー&ドラゴン 2.ヨコスカン・ショック 3.ファイアー・クラッカー 
4.eye catch(虎) 5.アメ車と夜と本牧と[Mo'Mansfield Roc Mix] 6.eye catch(龍) 
7.タイガー&ドラゴン[Karaoke] 8.ヨコスカン・ショック[Karaoke] 
9.ファイアー・クラッカー[Karaoke]
4.6を除く全曲とも作詞・作曲:横山剣 
※「タイガー&ドラゴン」…TBS系金曜ドラマ『タイガー&ドラゴン』オープニング・テーマ

2002年12月4日に発売されたシングルを低価格で再発売(収録内容は同じ)。クレイジーケンバンドが代表曲で遂にブレイクか?!


 俺の俺の俺の話を聞けぇぇぇ〜!
ドラマ『タイガー&ドラゴン』が始まってから、巷でこの歌を耳にする機会がすごく増えました。
私自身は以前からこの歌を知っていてなおかつとても好きなので、一般的にこの歌やクレイジーケンバンド(略してCKB)の名前が浸透していくとしたらそれはうれしいわけです。音楽好きの人の間ではかなり知名度も高いCKBですが、イマイチブレイクとまでは言えないようなもどかしい状況でしたから。CMソングもちょこちょこ歌ってるしベストも出てるし武道館でもライブやってんのにねぇ。
ドラマは1話だけちゃんと見て、2話から既に見逃して脱落気味な私ですが(汗)、まあクドカンドラマはレンタルされるだろうし、見逃した回は後で見ますわ。スペシャルも見てないよ。

初めてこの曲を聞いた時、和田アキ子が歌ってんの?!と混乱したのですが、この辺の狙いがいかにも剣さんらしい。全編ダイナマイトソウルです。歌謡曲入ってます。ハッ!って言ってるし。昨年か一昨年にNHKで和田アキ子とCKBが共演してこの曲を歌ったのですが、その時の感動は忘れられません。
上に書いた部分の詞とインパクトが第一ですが、詞もよく練られていてシンプルですがグッと来ます。CKBお得意の“横須賀”もちゃんと出てきます。
 背中で睨み合う 虎と龍じゃないが 俺の中で俺と俺とが戦う
この例えがなんか好きだなあ。
とにかく濃い!濃厚すぎる!21世紀にもこういう音楽を創り表現してくれる人達がいることに感謝ですよ。90年代(特に前半)は絶滅寸前みたいな感じだっただけに歌謡曲も好きな私にはこのところいい流れがやって来ています。
CKBをあまり知らなかった方、そんな方はぜひともこのシングルを聴いて欲しいです。「タイガー&ドラゴン」はベストアルバムにも収録されていますからそちらを聴いてみるのもよいですが、せっかく999円とお手ごろ価格になっているので、気になった方は買ってみるがよろし。
何と言ってもタイトル曲に負けず劣らず個人的におすすめな「ヨコスカン・ショック」も収録されているしね〜。こちらではファンク全開で歌う剣さんの色っぽさがたまらないわぁ。
「ファイアー・クラッカー」は初期オリジナル・ラヴが好きな人は特に気に入りそうなアレンジがツボ。CKB流クリスマスから年越しの過ごし方ソング。「アメ車と夜と本牧と」はアルバム『グランツーリズモ』収録曲の別バージョン。DJ池田正典のソロユニット、Mansfield(マンスフィールド)のリミックスです。その他にもアイ・キャッチ(自作着メロにいかがでしょう)やカラオケもありと盛りだくさん。私もレンタルしてからそのうち買おうと思っていたのですが、再発売されてちょうどよい機会だったので遂に買ってきました。信藤三雄のジャケットワークも冴えた、まさにイイネッ!づくしの1枚です。
posted by みたらしだんご at 00:55 | Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月08日

小谷美紗子『adore』〜川の流れのように

adore
小谷美紗子『adore』
2005年4月13日発売 HLMCD-0001 インディーズ 2205円
1.まだ赤い 2.照れるような光 3.雨音呟く 4.割れる笑顔 5.アイシテイルノニ 
6.春遅し 7.儚い紫陽花
全曲とも作詞・作曲:小谷美紗子

小谷美紗子名義としては約2年ぶりとなるオリジナル・アルバム。
100sの玉田豊夢(ドラム)、山口寛雄(ベース)を迎えてのトリオ編成“odani misako trio”で彼女自身が初めてセルフプロデュース。ゲストとして田渕ひさ子や皆川真人も参加。


何はともあれ、アルバムメインであろう2曲目の「照れるような光」でしょう。
私はこれを聴いて“川”を思い浮かべました。
きれいなものも汚いものも全て飲み込んで流れている、流れがどんなに速くても見た目には悠然と穏やかで水面がキラキラしている、そんな姿が歌に重なったわけです。こういう歌は今まで無かったのではないでしょうか。
 悲しみを 蔑みを うらぎりを ありがとう/
 時は優しいね
と歌う小谷美紗子。見たことのない姿に戸惑いながらも、デビュー時の青臭さからの変化を妙にうれしく微笑ましく思うのです。
でも、デビューしてから一貫して“リアル”な歌を歌う彼女らしさは変わっていない。聴き手に内面をさらけ出す姿勢は相変わらずです。

アルバム全体だと、ちゃんと体裁を整えた作品というより思うがままに綴ってみた彼女自身の日記に近いのかなあという印象。パーソナルな雰囲気がとても強いんですね。
今までの作品に比べて音が薄く感じたり、歌詞カードがシンプルすぎるといったインディーズならではの弱点が浮き彫りになったりもします。
10年近くメジャーでCDを出していたわけだから、正直ショックを受ける人もいそうな気が。せめて音にはもうちょっとこだわって欲しかったという思いもちょいとあり。
「照れるような光」を絶賛しながらも、かつてのような鋭さが形を潜めたようなそんな気もして、それが物足りなかったりするんですよ、実は。声の張りも影を潜めてるし。前作だと「Off you go」みたいなグッサリくる感覚。これを今の彼女に求めるのはわがままでしかないけど(笑)。なんか幸せなんだろうなあ、などと余計なことを想像してみたりする。
ただ、今やりたいことをやりきった、そういう充実感は伝わってきます。私は今回のトリオ編成がこれからどうなっていくのかが楽しみです。とにかくトリオ編成での生演奏を聴きたい。ライブのチケットは取り損ねましたが、本日8日(日)の新宿タワレコ・インストアライブに行ってくる予定です。

このアルバムに興味が湧いたら、彼女の公式サイト及び『adore』特設サイトもぜひチェックしてみてください。公式サイトはリニューアルして見やすくなり、日記の更新もまめになったので楽しいですよ。
posted by みたらしだんご at 11:06 | Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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